ayulaveの放言

思いついたことを見境なく書いてます

好きな小説(単発本)4 特別編

好きな小説シリーズですが、今回は西澤保彦半村良について、

特別に書きたいと思います。

両作品については面白い作品が多く、何度読んでも飽きません。

 

西澤保彦

「人格転移の殺人」

色んな人種が集まった一室で地震が起こり、目が覚めると他の人の

身体になっていた。自分の身体には他の人格が入っている。

一定の時間が過ぎるとまた他の人格にみなスライドし、混乱の中で

殺人事件が起きてしまう話です。

 

「死者は黄泉が得る」

死んだ後にある装置に掛けられると、傷ひとつなく復活する話。

ただし生前の記憶は一切失ってしまう。

それと並行して起こる殺人事件があり、最後でどんでん返しがあり

ます。

 

「七回死んだ男」

時々、同じ日を7日繰り返す現象に陥る主人公。

祖父の突然死のタイミングでその現象に陥り、7回(日)を使って

どうやって祖父を死なせないか試行錯誤する話です。

ただその現象で理解できない事態に陥り、その謎を最後に解き明かす

のが爽快でした。

 

「神麻嗣子の超能力事件簿」

シリーズ物です。超能力が実在する世界で、超能力の不正使用を取り

しまる組織の見習い女子と、作家の男性と警視庁の美魔女刑事が

不思議な事件を遭遇して解決していきます。

それぞれキャラしっかりしていて話も面白いんですが、現在中断している

ようです。

早く新作を期待します。

 

「腕貫探偵シリーズ」

これもシリーズものです。ちょっとした街角の隅に、突然街角の占い師

みたいなセットで、市役所から派遣されたという昔のお役所のイメージ

の眼鏡に腕貫をした男が座っていて、来訪者のあらゆる悩みを聞いて

くれます。

座って話を聞くだけで、真相を探り当ててしまうのがお決まりですね。

突然街角に現れたり、いつのまにか消えたりとちょっと超常現象的な

要素もありますが、そこは謎になっています。

 

他にも色んな作品がありますが、いずれも面白いです。

 

半村良

「楽園伝説」

主人公はいい会社の会社員ですが、労働組合を極端に過激にしたような

謎の連合体みたいな組織に出会います。

そこの組織と、自分が勤めている会社との間で二重スパイみたいな感じ

で話が進んでいきますが、まったく別の方向から、会社どころか日本いや

人間社会そのものが変わって変わってしまう展開になっていきます。

 

「石の地脈」

主人公は大手建設会社の若きエリートです。上司の娘と結婚して将来的

にも順風満帆ですが、ある日妻が謎の失踪をしてしまいます。

上流階級の間では密かにある極秘裏の計画が進んでいて、その計画に巻き

込まれていきます。

古代から伝わる妖怪か怪物が、うまくリンクしているのがすごいですね。

 

「産霊山秘録」

古くから存在するある忍者的な一族と、その一族の三種の神器にまつわる

話です。

日本の歴史に沿って、戦国時代から第二次世界大戦を経て現在まで、その

一族が主人公を変えていきながら話が展開していきます。

壮大な話です。

 

「異邦人」(超常領域を改題)

政治絡みで逃亡中の主人公は、ある地方都市に潜伏しますが、やけに

予算に余裕がある市で、地方とは思えない豪華な建物などが目立ちます。

主人公は市長から驚愕の理由を聞きますが、その市は恐ろしい破滅に向か

っていきます。

住人が食人化するなど怖い場面もあり、最後は市長も惨い結末を迎え

ます。

ネタバレになるので最後主人公がどうなるかは書きませんが、住民たち

も可哀相ですね。

 

「魔境殺神事件」

かなり強い超能力を持つ主人公が、軍人の依頼で異国に行きますが、

宙に浮いたまま落ちない死体を見ます。

誰がこんなことをしたのか?

最後にあっと驚くオチがありますが、面白いのが隣接する周囲の国との

軍事バランスに影響が出るような話が大きくなってしまうところですかね。 

 

「嘘部」三部作

嘘をつくことで国家に貢献してきた一族が現在に蘇り、日本の国益のために

活躍する話です。

三部作、嘘の内容が違いますが、それぞれ面白いです。

 

面白い本は何度読んでも面白いですね。

また「マイフェバリット作家」を見つけたいと思います。