昔、家庭用VHSのレンタルが始まる前は、映画鑑賞といえば映画館
だけでした。
迫力あるアクション映画や、ゴジラ映画などは劇場で見ると圧巻ですね。
逆に哲学的なテーマの映画は映画館で見ると、困ったことになってしま
うようです。
モヤモヤした気持ちで劇場を後にするとすっきりしませんね。
昔高倉健主演のヤクザ映画を劇場で見た客が、見終わって劇場を出る時、
すっかり高倉健になりきり、肩で風を切りながら歩くスタイルになって
いたそうです。
自分もインディ・ジョーンズの映画を劇場で見た後、あんな冒険がした
いなあ、と現実逃避し、ジャッキーチェンの映画を見て、自分も修行
して強くなりたいとか思ったものです。
ホラー映画もじめっとした映画よりも、派手に幽霊が登場する映画の方
が劇場では見ごたえがありました。
自分が高校生?大学生のころに家庭用VHSで、自宅で映画が見られる
ようになりました。
アクション映画は家庭で見ても面白いですが、映画館で見て難解でよく
分からなかったと思った映画が、自宅でじっくり見ると面白いように
感じるようになりました。
劇場で見るのと違って、トイレに行きたくなったら一時停止すればいい
し、寝転がったり自分の好きな姿勢で見られる。
深夜に一人でじっくり見られるので、劇場で受けなかった静かな映画
なのは再評価されるようになりました。
代表格で有名なのは、「ブレードランナー」ですかね。
SFアクション物ではありますが、比較的音量が静かで生と死を考える
映画でもあったので、当時劇場公開ではぱっとせず、興行収入も大した
ことがなかったようです。
しかし家庭で鑑賞すると、改めて再評価され今では名作SFのひとつの
扱いになっています。
「2001年宇宙の旅」は、劇場の興行収入はどうだったかは知らない
のですが、難解だという評判は当時からあったようです。
これも、自宅でじっくり見る映画タイプだと思いますね。
自分は晩酌をしませんが、酒をちびりちびり飲みながら鑑賞するのも
向いているかと思います。
ソ連映画の「ストーカー」もそうでしょうね。
これも哲学的で、SF的な場面はほぼ皆無なんですが、男3人が神秘の
地を訪れるだけの映画で尺も長いので、自宅鑑賞がうってつけだと思い
ます。
昔も単館映画館はあって、自分も学生時代はマニアックな映画はそこで
見ていました。
しかし上映できる作品の限りがあって、そんなに多くは見られなかった
ですね。
これも家庭用ビデオの普及で、「劇場未公開作品」という形で見ること
ができるようになりました。
低予算で、出演者も無名の俳優ばかりの映画もたくさん見ましたが、中
には「予算がなくてもアイデア次第で面白い映画ができる」というのを
見られてよかったと思います。
中には低予算で作られた映画が評判になって、予算をかけてハリウッド
リメイクみたいなパターンもあるようですね。
自分はオリジナルテイストが好きですが。
ただ突如エロ話になりますが、成人映画だけは映画館で見る方がドキドキ
感がありました。
今では当たり前のようにDVDレンタルできますが、内容的にはずっと
ソフトアダルト描写なのに、劇場で見るドキドキ感は今でも残っています。
今でも場末の映画館はあるので、GWにでも久々に行って見ようかな。
映画の味方もまた未来は変わるのかな。
SF映画みたいに、腕時計やスマホを操作したら、目の前の空中に3D
みたいに映画が映し出される時代が来たりして。