ayulaveの放言

思いついたことを見境なく書いてます

日本のホラーが変わってしまった日

昔からホラー映画が好きです。昔から怖い映画もあって、傑作と言われる

映画もあるわけですが、やはり日本中の注目を集めたのは、「リング」

でしょうね。

特にクライマックスで貞子がテレビ画面から出てくるシーンはあまりにも

有名で、パロディ画もできるほどです。

映画としてのストーリーも良くできていたと思います。

このあとに呪怨が登場して、こちらはリングよりもビジュアル上の怖さを

強調していましたが、こちらも有名です。

ともにハリウッドリメイクもされて、海外での評価も高いようです。

 

その後ですが、「ほんとうにあった呪いのビデオ」が登場しました。

あくまでドキュメンタリーという形式で、一般人から投稿された心霊動画

を紹介するという構成でした。

画像も荒々しくて、いかにも素人が送ってきた映像という感じでした。

これは衝撃的で「新しいジャパニーズホラーの登場」と、自分も好意的

に歓迎していました。

商業的にも当たりだったんでしょうね。これはシリーズ化されました。

ここまでは良かったんです。

こういうストレートに恐怖映像だけを見せるという手法は、ホラー映画上、

ひとつのジャンルになりました。

しかしこの当たりが、いわゆる「亜流」という同系統の作品が作られる

ようになったんです。

「ほんとうにあった呪いのビデオ」第1巻登場から、もう25年も経つ

んですが、現在DVDレンタルのホラーコーナーに行くと、この「恐怖

映像だけを見せる」動画が、色んなメーカーから登場してコーナーの

コーナーの大半を占めています。

ストーリーとか要らない、心霊現象が見られるシーンの特集ばかりです。

もっとも「ほんとうにあった」シリーズも、差別化を図るためにその心霊

動画が撮れるに至った経緯を、撮影者へのインタビューを入れるとか、

スタッフによる調査シーンを入れるとかしています。

でも他のメーカーも同じことを結局またやり始めたから、同じなんです

けどね。

ずいぶん前に何かに書いてあるのを見たんですが、その執筆者いわく、

「ほんとうにあった」シリ-ズの登場が、ジャパニーズホラーをダメに

したと。

自分は先に書いたように、「ほんとうにあった」シリーズまでは、新しい

ジャンルとして容認出来たんですが、その後あっという間に亜流作品

ばかりになりましたので、上記の執筆者と同様の結論になりましたね。

「怖いストーリーはもう要らない、ただショッキングなシーンだけを

ダイレクトに見せればよい」これが日本のホラー映画をダメにした。

でもまだチャンスはあります。

劇場上映を目指して、しっかりしたストーリーを練ってほしい。

ハリウッドで受けて日本に目が向けば、逆に注目されるでしょう。

リングの貞子や呪怨の伽椰子に並ぶ、新しいホラーキャラが登場すると

いいですね。